「予想外」は、起こるべくして起こる
アイドルブログですが、言葉にしたためたい思いがあったので、日記にします。
トランプが勝った。
「想定外」なのか。「大逆転」なのか。
いまきっと、日本ではこういうことが起こっているだろう。
有名大学に通うエリート学生たち。
大学を出て大手企業に就職し、日々仕事に追われている働き盛りのホワイトカラー。
そういうミレニアル世代の20代〜30代の若者たちが、
大学の授業の空き時間、バイトの休憩時間、仕事終わりにスマホを開いて、今この衝撃的な投票結果をチェックしている。
政治に格別詳しい訳じゃないけど、
ちょっと世界情勢もチェックしとかなきゃ、と思って。
twitterのニュースで流れてきたから、面白そうだと思って。
そういう人々は、
twitterやFBなどのSNSでクールにこう呟く人もいるだろう。
「世界が変わるなw」って。
でもその胸中はこうだ。
「あんな無茶苦茶な暴言を吐く変人を、まさかアメリカ人は選ばないだろう・・・とたかをくくりながら、隣の部屋アメリカで起こることを傍観していたのに、まさかこんなことが起こるなんて・・・日本に大きな影響があるってニュースでは聞くけど、
現実世界で、実際自分の生活にどう影響があるのかよく分からないし。とりあえずまあ、自分が満足するお金が稼げて、友達と好きな遊びができていれば、それでいいかな」と思っている。
ちょっと頭を働かせれば、この現実は、じわじわと眼に見えない形で世界を変えていくだろうということは分かっている。事故ではなく、何らかの理由があってこの現実は起きたのだと。
でも、重い腰を上げて立ち上がって、世界を変えよう、自分たちが住みやすい世界にしようと先陣を切るほど、「変えること」に熱くなれない。誰かが世界を変えてくれればいいのになあ・・・そう思いながら、ニュースはとりあえず見るけど、その眼は冷めていて、自分で行動を起こすことは億劫だ。体力も気力も、そこに使うほど有り余っている訳じゃないから。(いつかは世界を変えたいけれど。)
実際私は、そう思っている。
でも、世界は進む。そう傍観しているうちに、自分たちが当事者であることを気づかないうちに(気付こうとしないうちに)時計の針は進み、社会情勢も変わる。
経済も、
政治も、
日本の、自分たちが暮らす街も。
そしていつの間にか、格差は広がっている。
自分たちがボケっとしているうちに、その格差に飲み込まれてしまった貧困層は、
日々食べていくお金を稼ぐことで精一杯で疲れ、明日への希望はない。女性も男性も、子供を育てられない、貯金ができない。
それが爆発しそうになったタイミングで、もしクレイジーな発言で旋風を巻き起こす台風の目のような政治家が登場すれば、その人は自分たちの代弁者のように思えてくる。
同意も共感もしてないけど、いつも都合のいいことを言って肝心な時に動いてくれない政治家よりは、この不満をぶつけるボールになってくれる人を選ぶ。
そして更には、少子高齢化が進んで老人だらけになった日本では、
シルバー民主主義が加速する。
LGBT?DINKs?ジェンダーフリー?けしからん、そんな変化なんて望んでない。
ミレニアル世代の考えていることは分からん、と暇を持て余した多くの老人たちは、投票に向かう。
アメリカの大統領選の結果をめぐるアメリカ社会の問題点については、専門家じゃないから分からない。
けれど、この事故に見える「現実」は、日本社会でも起ころうとしていることは、なんとなく肌で感じている。
イギリスの次はアメリカでも起こったように。
先進国で次々と起こる「まさか」の出来事は、同じように先進国として成熟しきった(=衰退するかもしれない)日本においても例外ではないと思う。
だから繰り返しになるけど、
有名大学に通う良識ある学生たち。
大学を出て大手企業に就職し、日々仕事に追われている若い世代のホワイトカラー。
日々の仕事に追われて忙しい、友人との遊びに夢中で面倒だからと選挙に行かないと、
いつか日本でも「トランプ勝利」「EU離脱」と同じ様なことが起こると思う。
格差などで疲弊しきった人々や日々変化する現実を頭ごなしに拒否して頑なに保守に走る人々は、アメリカやイギリスなどの移民が多い国だけで起こる現象ではない。
日本でも着実に増えていて、そういう人々はいつか、「怒り」をエネルギーにして、周囲の人々を巻き込み、説得し、みんなで投票に向かうだろう。
「想定外」の出来事は、偶然起きたのではなくて、起こるべくして起こるのだろう。
だから、この投票結果から私が学ぶべきことは、
現実を見据えること
変化に対して見て見ぬふりをしないこと
そして、どんなに忙しくても、投票に行くことだ。